こんにちは!もりおです。
今回は「JavaScript本格入門」という書籍のレビューになります。
よく「中級者向け」と紹介されている書籍です。
初心者なのか中級者なのか、微妙なところの私がこの書籍で学習してみましたので、感じた点をご紹介していきます。
- JavaScriptを身に付けたいと考えているJavaScript初心者。
- 改めて基礎を固めたいと考えているJavaScript中級者。
結果、大満足でした。心からおすすめします。
もりお
目次
評価者(私)のスキル
この本で勉強する前の私のスキルや状況はこんな感じです。
- JavaScriptの書籍は2冊目。
- JavaScriptの基本構文は調べながらであれば使える。
- HTML/CSSはなんとなく組める。
- プログラミング経験は10年。ただし、主に.NET。
.NET(C#やVB.NET)は10年ほどやっていたので、プログラミング自体は初心者ではありません。
よって、JavaScriptの基本構文(ifとかforとか)は、他の言語と書き方が異なるという点で調べたりすることはありますが、問題なく使えます。
ただ、「このサイトのここでこういう動きをつけて!」とか言われるとできるかどうかは非常に怪しいです。
1冊は読んで(コード打って)勉強したので、できるかも・・?できないかも・・?
Webのお仕事の経験はかなり少ないです。
もりお
おすすめポイント

この書籍のおすすめポイントを2つ、紹介します。
「言語ベース」で体系的に学ぶことができる
私はこういった参考書は、以下の3種類のタイプがあると考えています。
- 言語ベース
- 事例ベース
- 事例集
『言語ベース』とは、言語としての視点で進んでいくタイプです。if文やfor文使い方などから順にやっていく感じですね。
『事例ベース』とは、なんらかの事例(お題)をこなしていきながら言語を覚えていくタイプです。こういったWebページを作っていきましょう、と始まり、合間合間で記述内容に対して説明が入る感じです。
『事例集』は、少し事例ベースと似ているところはありますが、TIPSのような感じです。こういったケースはこうする、といった様々な事例が集まった書籍です。「逆引き◯◯」などですね。
この「JavaScript本格入門」は『言語ベース』の書籍です。
JavaScriptという言語を基礎から体系的に学んでいくことができます。
また「言語」としての側面から学習を行っていくので、ここで学んだことはプラットフォームなどに依存しづらく、応用が効きやすいです。
フロントエンドにおいてもバックエンドにおいても、この書籍で学んだことは活きます。
ES2015以前、以降どちらの事例も
ES2015とは、JavaScriptの新しい仕様です。
非常に楽に、モダンに書けるようになりました。
しかし、実務において必ずしもES2015以降で記述できるとは限らないはずです。
古いブラウザもサポートしなければならない、そういうわけではないが今までの書き方に合わせなければならない、など。
この書籍では、ES2015以前、以降どちらの記述についても解説がありますので、実務において柔軟に対応できるはずです。
注意点

この書籍における注意点を4つ、紹介します。
実例はない
フロントエンドに依存した話は、全体の半分くらいです。
その中では主にDOMに関しての説明がされていますが、基礎的なものが中心です。
説明は非常に丁寧で、基礎はよく理解できました。
ですが・・。
コードを打ってブラウザ上で結果を確認するのですが、本当にその結果を確認するためだけの簡易的な画面になっています。
これでは、実際に世の中のサイトでどのようにJavaScriptが使われているものなのか、がよくわかりません。
まあここで学んだ基礎の積み重ねや応用でしかないとは思うのですが・・。
実務で使えそう!という実感はわきづらいと思います。
もりお
プログラミング初心者は、飽きてしまう可能性も
上述した通り、この書籍は「言語ベース」の書籍です。
事例ベースの書籍と異なり、実装したものがわかりやすい結果としては現れにくいです。
「実装したらWebページに動きがついた!」というものは少ないです。(そういうのは3分の1より少ないかも。)
コンソール上のログとしては出てくるんですけどね・・。
かつ、「こういう書き方もできる」とか「こういう点に注意」の説明がそこそこ長かったりもします。
結果に変わりはないんだけど、このほうがコードがきれい、とか。メンテナンスしやすいとか。
プログラミング自体の初心者は、まだそこまで興味がいきづらいと思いますし、重要性がいまいち理解しづらいんじゃないかなあと思います。
すごい大事なことではあるのですが。
もりお
jQueryなどのライブラリは一切使わない
jQueryやReactなどのフレームワーク、ライブラリの説明は一切ありません。(名前くらいは出たかもしれないけど。あってもその程度。)
実務において、素のJavaScriptのみ、といったことはまずないはず。
別の書籍などで補完する必要があります。
ただし、この書籍で言語自体の基礎を理解できると、それらのライブラリやフレームワークの理解もしやすくなるかと思います。
WebストレージやAjaxについての解説は少ない
クライアントサイドのJavaScriptの話は、DOMに関してが主で、WebストレージやAjaxの解説はあまりありません。
これらについても、別の書籍などで補完する必要があります。
結論:JavaScriptという『言語』を、より深く知ることができる1冊

この本を読むことで身につくことは以下の通り。
- JavaScriptの基本構文。
- 関数やクラスの考え方と記述方法。
- DOMの考え方と基本の操作方法。
JavaScriptという言語を学ぶ上では、これ以上ない大満足な書籍でした。
解説もわかりやすく、本書の通り順番に学んでいけば基礎が身についていくことを感じました。
逆に、身につかない、または不十分だと思えることは以下の通り。
- クライアントサイド / サーバーサイドにおけるJavaScriptの実践。
- JavaScriptのライブラリやフレームワーク。
- HTML/CSSの書き方。
- ソースコードの管理方法など。
実際に世の中でどう使われているか、の事例はありません。
よって「事例ベース」の書籍などを合わせて使うことをおすすめします。
また、jQueryなどのライブラリ、フレームワークの話もありません。
実務で使おうと思ったら、別でそのあたりも補完が必要です。
この書籍を購入すべき人
こんな人におすすめします。
- なんとなく基礎は知っているJavaScript初心者。
- 何気なくjQueryを使っているJavaScript中級者。
ある程度、JavaScriptを知っている人、におすすめします。
逆に、本当のプログラミング初心者にはあまりおすすめできません。
よっぽどやる気と根気と自信がなければ、たぶん飽きます。
プログラミング自体は経験があるが、JavaScriptは初めて、という人ならまだいいかもしれません。
これは、この書籍が、というよりは「言語ベース」の書籍の特徴だとは思いますが。
おすすめのやり方としては、
「事例ベース」の書籍によって、JavaScriptとはどういう言語なのかの雰囲気とおもしろさを知り、その後にこの「JavaScript本格入門」で基礎を固める。
というのが継続して学習を進めるのに良いんじゃないかなあと思います。
よって、初心者の2冊目以降の書籍としておすすめです。
1冊目は以下のような書籍で学びはじめると良いんじゃないかと思います。
あるいは「ドットインストール」などの動画サービスで最初は楽しく学んでいくのもいいかもしれませんね。
また、なんとなくjQueryからJavaScriptに入ったような人、そういう人にもこの書籍はおすすめできます。
新たな発見と驚きがあると思います。
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